強い自分になる方法―心のちからを育てよう 読了

ものすごい良書。図書館で借りて読んだけど、あまりにいい本だったので買い直した。
小学校高学年向けに書かれた本だけど、29の自分が読んでも目から鱗が落ちまくって、おまけに涙まであふれてきた。本当にあるべき教育というのはこういうことなんだろう。子供たちに教えてやりたいぜ。

人生を真摯にみつめ、心の強さ、自尊心を育むための具体的な方法、心持ちを教えてくれる。

心の力をつけて使いこなそう

心の力という言葉の意味は、「だいじょうぶ、自分はこれでいい」と思えること

自分に責任を持って、自分で決める。自分の気持ちも自分で決めることができる。だから、自分に責任が持てる。

自分のことを知って、自分の気持ちを伝えられるようになろう。

したいと思うことでも、欲求と欲望は違う。「必要なもの」は欲求。「欲しいもの」は欲望。誰かといっしょにいたい、ひとの役に立ちたいというのは欲求。誰もが持っている。

強烈な気持ちをもつのも生きていれば当たり前のこと。幸せな気持ちを思い出して、強烈な気持ちをよそへやってしまおう。

自尊心を育てる方法

ここからが白眉。
自尊心はうぬぼれでも、おごりでも、優越感でもなく、また、ナルシシズムや利己主義、敬意の欠如とも違う。それらと異なると明言して、「自分のことをよくやってると言えること」と表現したのにははじめて触れたけど、とても腑に落ちる。

自尊心の意味は「これが自分だ」と思って、その自分に心のなかで「よくやってるよ」といえることなんだ。そうできるのは、それまできみが自分に「わたし(ぼく)ってスゴイ」といってきたからじゃない。人から「きみはスゴイ」といわれてきたからでもない。自分を誇りに思う気持ちは、ことばからは出てこない。行動から出てくる。自尊心とは、自分が「これだけのことをしてきた」、だから自分で「よくやってる」と思えるという意味なんだ。

自分が大事にしていることや正しいと思うことをしっかり守って、自分にウソをつかないで

生きてきた積み重ねが自尊心となって、自分を助けてくれる。

自尊心があれば、

自分の人生の主役になる

子供たちに教えるべきことはきっとこういうことなんだろうと思う。
今の教える対象は新卒だけど、きっとこういう教育は必要なんだろうなあ。教育の機会がある今のうちに、伝えておいてみよう。そのままだとヒクから、伝え方は変えないといけないけど。

・強くなるということは、自分がどんな人間で、なにを大事に思うかがわかっていること、そして自分に正直になること。
・強くなるということは、いいたいことをどういえばいいか知っていて、いうべきときにはいうこと(いわないでいたほうがいいこともある)
・強くなるということは、いつもきみの味方になってくれる人がいること――それは、きみ自身だ。

強い自分になる方法―心のちからを育てよう

強い自分になる方法―心のちからを育てよう