- 作者: おおたとしまさ
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2019/06/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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会社に転がっていたので読んでみたら、煽り気味のタイトル、帯と裏腹に、モンテッソーリ、シュタイナーみたいな、一般的と言われているものとは違うプログレッシブな教育手法について網羅的に知れるいい本だった。さらに日本で実践しているところの取材もしてくれているので、もし本当にこういうところに入れるとしたらのいい参考になりそう。
この本で紹介しているのは以下のメソドロジー。
モンテッソーリとシュタイナーは有名だから知っていて、前者についてはクーヨンとかがよく特集しててざっと本を読んだことはあるけど、それ以外のものは全然知らなかった。
特に引かれたのはサドベリー教育。
幼児を育てていて思うのは、本当は人は何をしても何をしなくてもいいはずで、時間に追われたり社会の中で何かの役割を与えられたりするのは本当は不自然なことな気がしていて、自分の判断として社会に入っていくのはいいんだけど、強制されてやるものじゃないと思っている。だから、サドベリースクールみたいな、徹底的に自分で選ぶというのを経たうえでの社会参加というのがあるべき姿じゃないかと思ってて、それができる、補助できるのがサドベリー教育なのかなと思った。
でも、いわゆる引きこもりと違うのかというのは、自分の判断で集団の近いところで過ごす時間のあるなしが違うのかなと思う。自分一人だと発展を持つのが難しいから。
シュタイナー教育については、わからなさをしっかり感じさせてくれて面白かった。わからないということを前提としてくれている。
いずれの教育法においても、
- 子どもを一人の個人として尊重すること
- 子どもを育てると思い上がらずに、子ども自身の育つ力を信じて助けることを基本とすること
というところは共通していると感じた。子どものうちくらいは、なるべくやりたいことをやりたいようにやらせてやれるような育て方をしていきたいなと思う。
以下、メモ。
- モンテッソーリ教育
- 発達の4段階(6年ペースで移行していく)
- 幼児期
- 身体も心も人生で最も大きく成長する時期
- 児童期
- 道徳心やモラルが生まれてくる時期
- 思春期
- 幼児期に次いで、心と体が大きく生まれ変わる時期
- 青年期
- 自分の好きな分野得意な分野で社会に貢献することができるようになる
- 幼児期
- 言語の敏感期、秩序の敏感期、運動の敏感期、感覚の敏感期、数の敏感期、文化の敏感期
- 教えるのではなく環境を整える
- 発達の4段階(6年ペースで移行していく)
- シュタイナー教育
- レッジョ・エミリア
- 冗談じゃない、100のものはここにある
- ドルトン・プラン教育
- サドベリー
- 「自分と向き合うこと」
- 期待しないこと、コントロールしないこと、ひとのせいにしないこと
- 自分で自分に価値をつけられる
- 人間とは生まれつき好奇心を持つものであるという前提に立ち、子供に学びを強制しない
- 「自分と向き合うこと」
- フレネ
- 頭でっかちより、かっこいい頭と何でもできる器用な手を
- 正解よりも模索する姿勢を示す
- イエナプラン教育
- 多様な人々がお互いを尊重し合いながら暮らせる民主的な社会を維持発展させていくための理想の学校を目指していこう